Windows Server 2012 R2にて4KB sector HDDをブートドライブとして使用する場合の注意事項
公開日:2014年09月29日
更新日:2015年09月17日
概要
本ページでは、4KB sector HDD から Windows Server 2012 R2 を起動する環境で発生する STOP 0x0000007E について説明します。
障害内容
4KB sector HDD から Windows Server 2012 R2 を起動する環境で STOP 0x0000007E (画面上は ”SYSTEM_THREAD_EXCEPTION_NOT_HANDLED_(WppRecorder.sys)” と表示される)
が発生し、システムが起動できなくなる場合があります。
発生条件
本現象は、以下の条件をすべて満たす場合に発生します。
- 4KB sector HDD から Windows Server 2012 R2 を起動している
- ドライバファイルが NTFS 圧縮されている
※512e (Advanced Format) では本現象は発生しません。
対応方針
本現象を回避するため、当初4KB sector HDD に Windows Server
2012 R2 がプリインストールされた Expressサーバは、NTFS
圧縮機能を無効化して出荷していましたが、2015年9月現在はMicrosoft社よりリリースされた修正プログラムを組み込み、NTFS圧縮機能を有効化した状態で出荷しています。
該当する構成の装置をお持ちの方は、修正プログラムおよびNTFS圧縮機能の有無を確認するため、[対処方法]
に従ってください。
対処方法
本問題を解決するために、下記に従いご対応ください。
- 修正プログラムの適用確認
下記手順で修正プログラム適用の有無を確認します。
- 管理者権限を持つユーザでログインします。
- 「コントロールパネル」→「プログラム」→「プログラムと機能」を選択します。
- 「プログラムと機能」ウインドウにて、「インストールされた更新プログラムを表示」を選択します。
- 表示された更新プログラムの一覧で、下記修正プログラムが含まれていることを確認します。
Microsoft
Windows(KB3027108)の修正プログラム
なお、すでに本現象が発生してシステム起動ができない状態の場合、後述の
[現象からの復旧方法] の内容に従って対処を実施した後、以下の「2. 修正プログラムの適用」を実施してください。
- 修正プログラムの適用
- 修正プログラムの入手と適用
Microsoft社の下記Webサイト情報(必要条件など)を確認のうえ、修正プログラムをダウンロードし適用します(注1)。
(注1):
Microsoft社のWebサイトに明記されている現象説明には、STOP
0x0000003B とありますが、本障害内容のSTOP 0x0000007E と同一問題であり、修正プログラムも同一です。
- NTFS圧縮機能の有効化
下記手順でNTFS圧縮機能を有効化します。
- 対象マシンにログインします。
- コマンドプロンプトを「管理者として実行」で起動し、以下のコマンドで NTFS 圧縮機能の現在の設定を確認します。
>fsutil behavior query disablecompression
>
- 実行結果が “DisableCompression = 1”
と出力された場合
NTFS圧縮が無効になっているため、iii.以降の手順を実施します。
- 実行結果が “DisableCompression = 0” と出力された場合
NTFS圧縮が有効になっているため、
以降の作業を実施する必要はありません。
- 以下のコマンドを実行し、NTFS 圧縮機能を有効にします。
>fsutil behavior set disablecompression 0
>
- システムを再起動します。
- 以下のコマンドを実行し、NTFS 圧縮が有効 (DisableCompression = 0) となっていることを確認します。
>fsutil behavior query disablecompression
>
現象からの復旧方法
すでに本現象が発生してシステム起動ができない状態の場合、OS
インストール媒体を準備し、以下の手順で対処を実施します。
- Windows Server 2012 R2 の OS インストール媒体の準備
回復環境を起動するために使用する、
Windows Server 2012 R2 の OS インストール媒体を準備します。
- ドライバファイルの圧縮解除
以下の手順に従って、回復環境からドライバファイルの圧縮を解除します。
- OS インストール媒体からシステムを起動し、 [コンピュータを修復する] を選択します。
- オプションの選択画面で [トラブルシューティング] を選択します。
- 詳細オプションの画面で [コマンドプロンプト] を選択します。
- 以下のコマンドを実行し、ドライバファイル、および、実行可能ファイル (.exe) の圧縮属性を解除します。
C:
ドライブにシステムドライブがマウントされている場合の例 (※) >C:¥windows¥system32¥compact.exe /u c:¥windows¥system32¥drivers¥*.sys
>C:¥windows¥system32¥compact.exe /u c:¥windows¥system32¥*.exe
>
なお、実行可能ファイル (.exe) が NTFS 圧縮されていても、本現象が発生することはありませんが、
プロセスの不正終了が発生する可能性があるため、システムの正常稼動の観点から、実行可能ファイルについても圧縮を解除します。
- 以下のコマンドを実行し、ドライバファイル、および、実行可能ファイルが圧縮されていないことを確認します。
C:
ドライブにシステムドライブがマウントされている場合の例 (※) >C:¥windows¥system32¥compact.exe c:¥windows¥system32¥drivers¥*.sys
>C:¥windows¥system32¥compact.exe c:¥windows¥system32¥*.exe
>
上記のコマンドの実行結果で”圧縮ファイル 0” と出力されていれば、ドライバファイルは圧縮されていません。
- コマンドプロンプトを終了し、オプション選択画面で [PC の電源を切る] を選択します。
※
環境によっては、システムドライブが C: ドライブにマウントされていない可能性もありますのでご注意ください。
復旧後は、上記 [対処方法] に従い、修正プログラムの適用、NTFS圧縮機能の有効化を行なってください。
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